ANA株主、そしてSFC修行で株主優待券を活用してきた方に朗報です。ANAが2026年6月1日から株主優待特典を大幅リニューアルします。総発行枚数削減という側面から「改悪では?」という声もありましたが、フタを開けてみればシンプル運賃5%割引・Peach国際線優待・ツアー10%割引という、実は「拡充」がメインの嬉しい内容でした。本記事では新特典の全貌、SFC修行での具体的な活用シミュレーション、金券ショップ相場との費用対効果、そして2026年のANA大改造シリーズとの関係まで、投資家・修行僧の両視点で完全解説します。
リニューアルの概要|「改悪」ではなく「拡充」がメイン
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象株主 | 2026年3月末基準日の株主 |
| 利用開始日 | 2026年6月1日より |
| 方向性 | 拡充がメイン(一部発行枚数削減あり) |
噂された「改悪」の正体
事前には「総発行枚数削減」という情報から「改悪では?」という懸念が広がっていました。しかし実際には、従来特典を維持しつつ、新たな割引を多数追加するという、全体としては明確な「拡充」となっています。
「改悪と身構えていたら、むしろお得になっていた」——これが今回のリニューアルの実像です。
従来からの継続特典|ベースは維持
まず、これまでの主要特典はそのまま継続されます。
継続される主な特典
- ANA国内線フレックス運賃の50%割引(継続)
- IHG・ANA・ホテルズグループの宿泊20%割引(継続)
- レストラン10%割引(継続)
- 株主限定ツアー・専用プラン(継続)
- A-style優待(継続)
- 空港免税店・販売店優待(継続)
これら従来の特典を維持したまま、新特典が「上乗せ」される形となります。
2026年6月1日から追加される新特典
① ANA国内線「シンプル」運賃の5%割引(7月1日から利用可能)
最大の目玉が、最安値運賃である「シンプル」運賃への5%割引。
従来の株主優待はフレックス運賃(基準運賃)の50%割引のみで、割引後でも結局シンプル運賃より高いケースが多く、「最近は出番がなかった」という声も少なくありませんでした。
ところがシンプル運賃に5%割引が新設されたことで、そもそも最安値の運賃をさらに5%引きで購入できるようになります。シンプル運賃は24時間前まで座席指定不可という制約がありますが、セールで取り損ねた便を5%引きで確保できるのは大きなメリット。利用開始は2026年7月1日からです。
② Peach(ピーチ)国際線の搭乗優待(期間限定・15周年記念)
LCCのPeach(ピーチ)国際線(日本発)が4,000円割引になる、初の試み。
- 全路線対象で使いやすい
- Peach15周年記念の期間限定特典
- 株主専用サイトで「ピーチポイント番号」と「セキュリティコード」を取得して予約
LCCに株主優待が使えるのは画期的で、国際線を安く楽しみたい方には嬉しい拡充です。
③ 国内・海外ツアーの割引率拡大(2〜5%→10%)
ANAトラベラーズの国内・海外ツアー商品の割引率が、従来の2〜5%から10%相当に拡大されます。
| ツアー種別 | 割引率 | 対象 |
|---|---|---|
| ANAトラベラーズ国内ダイナミックパッケージ | 10%相当割引 | 2026年6月1日以降予約分 |
| ANAトラベラーズ国内パッケージ商品 | 10%割引 | 2026年6月1日以降予約分 |
| 海外パッケージ商品 | 10%割引 | 2026年11月1日以降出発・2026年6月1日以降予約分 |
旅行好きにとって、ツアー10%割引は実利の大きい拡充です。
長期保有制度の導入|株主への新たな配慮
総発行枚数は削減、長期保有者を優遇
今回のリニューアルでは、国内線優待券の総発行枚数が削減される一方、長期保有(3年以上)株主向けの優遇制度が導入されます。
これは近年のトレンドである「短期売買目的の株主より、長期保有株主を大切にする」という方針の表れ。安定株主を増やしたいANAの戦略とも言えます。詳細はANA公式での確認が必要です。
2万株以上の大口長期株主向け特典
さらに、2万株以上を保有する大口長期株主には、ダイヤモンドステータスの一部特典を提供するという、富裕層投資家向けの特典も。詳細は2026年6月以降に発表予定です。
「飛行機にたくさん乗らなくても、株を持っていればダイヤモンド級の特典」という、新しいステータス獲得ルートが生まれる可能性があります。
株主優待番号の利用回数|保有株数別
株主優待番号は、保有株数に応じて利用回数が決まります。
| 保有株数 | 利用可能回数 |
|---|---|
| 100〜499株 | 1回 |
| 500〜999株 | 2回 |
| 1,000株以上 | 3回(以降株数に応じ増加) |
100株保有から優待がもらえるため、少額投資でも優待を享受できるのが魅力です。
SFC修行での活用シミュレーション
SFC修行で株主優待券を活用してきた方にとって、今回の拡充は見逃せません。
従来の課題|フレックス50%割引が使いづらかった
従来の株主優待はフレックス運賃の50%割引のみ。しかし近年のフレックス運賃高騰により、50%割引してもシンプル運賃より高いことが多く、修行では出番が少ない状態でした。
具体的な料金比較(羽田〜新千歳の例)
2026年6月1日の羽田〜新千歳線の例:
| 運賃種別 | 通常価格 | 株主優待適用後 |
|---|---|---|
| フレックス | 48,340円 | 50%割引で24,170円 |
| シンプル | 12,370円 | 5%割引で11,750円 |
ご覧の通り、フレックス50%割引(24,170円)よりも、シンプル5%割引(11,750円)のほうが圧倒的に安いのです。最安値運賃をさらに5%引きで買える新制度の威力が明確に分かります。
羽田〜那覇のシンプル運賃への適用例
羽田〜那覇のシンプル運賃が仮に15,000円だった場合:
- シンプル5%割引適用:15,000円×0.95=14,250円(750円お得)
修行で何十回も搭乗することを考えると、1回750円の削減でも累積効果は大きいです。10往復(20フライト)なら約15,000円のコスト削減になります。
マイルアップグレードとの合わせ技
2026年5月19日から新設されたマイルアップグレードと組み合わせれば、シンプル運賃を株主優待で5%引きで買い、マイルでプレミアムクラスにアップグレードという、コストとPP・快適性のバランスを取った修行も可能になります。
金券ショップでの株主優待券相場と費用対効果
金券ショップでの相場感
ANA株主優待券は、金券ショップで1枚あたり1,000〜2,000円程度で取引されるのが一般的(相場は需給で変動)。
シンプル5%割引の費用対効果
ここで重要なのが、「シンプル5%割引のために株主優待券を金券ショップで買う価値があるか」という点。
例えば羽田〜那覇シンプル運賃15,000円の場合:
- 5%割引額:750円
- 金券ショップでの優待券購入コスト:1,000〜2,000円
→ 割引額(750円)<優待券購入コスト(1,000〜2,000円)
つまり、シンプル運賃への5%割引「だけ」を目的に金券ショップで優待券を買うと、逆に損になる可能性が高いのです。
では、どう活用すべきか
- フレックス運賃の50%割引と併用できる場面で優待券の価値が活きる
- 高額なフレックス運賃を使わざるを得ない直前予約では50%割引が効果絶大
- シンプル5%割引は「すでに優待券を持っている株主」が追加メリットとして享受するもの
- 金券ショップ購入なら、フレックス50%割引が前提の高額路線で使うのが鉄則
株主なら「タダ」でもらえる
100株(約30万円前後の投資)保有していれば、株主優待券は無料でもらえます。この場合、シンプル5%割引も実質無料の追加メリットとなり、費用対効果は当然プラス。投資+優待のトータルリターンで考えるのが正解です。
ANA2026年大改造シリーズとの関係
実は今回の株主優待リニューアルは、2026年に立て続けに実施されているANA大改革シリーズの一環です。
2026年ANA改革タイムライン
| 時期 | 改革内容 |
|---|---|
| 2026年4月23日 | SFC改定(PLUS/LITE 2段階制)発表 |
| 2026年5月19日 | 国内線運賃リニューアル(シンプル・スタンダード・フレックス)+マイルアップグレード新設 |
| 2026年6月1日 | 株主優待リニューアル |
一連の改革を俯瞰する
これらはバラバラの施策ではなく、ANAの「2026-2028年度グループ中期経営戦略」に基づく一連の改革です。
- 運賃体系を国際線と統一し、シンプル・スタンダード・フレックスの3段階に整理
- 株主優待をこの新運賃体系に対応させ、シンプル運賃5%割引を新設
- SFC会員制度を2段階化し、決済額重視へシフト
- アップグレード手段を多様化(マイルアップグレード新設)
つまり、「運賃・ステータス・株主優待」が三位一体で再設計されているのです。SFC修行のあり方そのものを見直す必要がある、大きな転換点と言えます。
SFC修行僧への影響
2028年からのSFC PLUS/LITE 2段階制では、年間決済額300万円が判定基準となります。修行で大量のフライトを購入する際、株主優待のシンプル5%割引でコストを抑えつつ、ANAカードで決済して300万円の決済実績も積む——という、一石二鳥の戦略が新たに描けるようになりました。
投資家視点|ANA株は「買い」か
配当+優待のトータルリターン
ANA株(9202)は100株(約30万円前後)から株主優待の対象。配当金+株主優待のトータルリターンで考えると、飛行機をよく利用する個人投資家にとっては魅力的な銘柄です。
長期保有でメリット拡大
今回の長期保有優遇制度の導入により、3年以上の長期保有でメリットが拡大。「配当・優待・株価上昇」の3つのリターンを長期で狙う投資スタンスとの相性が良くなりました。
注意点
ただし、株式投資は元本割れリスクがあります。航空業界は景気・燃料費・為替・地政学リスクの影響を受けやすいため、優待目的だけで安易に投資判断をするのは禁物。あくまで「よく乗る人へのプラスα」として捉えるのが健全です。
※本記事は投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
まとめ|「改悪と思っていたら拡充だった」嬉しい誤算
ANA株主優待の2026年6月1日リニューアルは、事前の「改悪」懸念を覆す、嬉しい拡充となりました。
重要ポイントおさらい
- 2026年6月1日からリニューアル(3月末基準日の株主が対象)
- シンプル運賃5%割引を新設(2026年7月1日利用開始)
- Peach国際線4,000円割引(15周年記念・期間限定)
- 国内・海外ツアー10%割引に拡大
- 長期保有(3年以上)優遇制度を導入
- 2万株以上の大口株主にダイヤモンド特典の一部提供
- 従来のフレックス50%割引・ホテル/レストラン優待は継続
特にSFC修行の観点では、シンプル運賃5%割引の新設により、最安値運賃をさらに安く買える新たな選択肢が生まれました。ただし、金券ショップで優待券を買ってまでシンプル5%割引だけを狙うのは費用対効果が薄いため、「株主として無料でもらった優待券の追加メリット」または「フレックス50%割引と使い分ける」のが賢明です。
そして何より重要なのが、これがSFC改定・運賃リニューアル・マイルアップグレード新設と連動した、ANAの大改革シリーズの一環であること。2026年は、ANAマイラー・修行僧にとって「戦略の総見直し」が必要な年です。
SFC修行費用節約の最新テクニックと組み合わせて、株主優待・新運賃・マイルアップグレードを賢く活用すれば、これまで以上にお得かつ快適なANAライフが実現できます。改革を「ピンチ」ではなく「チャンス」と捉えて、新時代のマイル戦略を構築していきましょう。
※本記事は2026年5月28日時点のANA公式株主優待ページおよび各種報道に基づいています。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。


